9月 の読書記録です。今月は意外といっぱい本を読んだ気がします(以下にあるうちアーカーの本の1冊は再読) また、数冊の本を軽く再読しています。
【読書状況】 11 冊読了 / 8 冊購入 【購入費】 19847 円
「ぎりぎり合格への論文マニュアル (平凡社新書)」
山内 志朗 平凡社
読了(2012-09-28)
普遍論争を書いた著者が、論文の書き方を書いていたので、借りてきて読んでみました...ちなみにうちの塾で参考になるかなって。
文体は意外とポップ。山内先生はこんな方なんですねー。1/4位は、愚痴のようなすねたような、でも明るい論文の書き方です。タイトルの通り、ギリギリ合格を目指す人の論文作法です。論文の主題の決め方などはなかなか参考になります。中盤から具体的な記号の書き方などになって、この辺はあまり興味のないところではありましたが、それでも論文の章立てなどで、どのような論文かがある程度わかるというのは納得ですし。早速、この辺りも考えてみようと思いました。
「ロジャーズ クライエント中心療法 新版 --カウンセリングの核心を学ぶ」
有斐閣
読了(2012-09-24)
クライエント中心療法が気になったので読んだ本(←そのまま) いやー、ロジャースのセラピー観はいいですね。ロジャース好きになりました。いや、クライエント中心療法というべきでしょうか...
基本的に今っぽい考え方ですね。あなたの中に答えがあります、そして、あなたの成長を促す手伝いをするのがカウンセラーの仕事です、という思想は魅力的ですね。
また、動因などの理由でなく、あくまでもセラピーのセッション自体を研究対象にしているというものいいです。うん、たしかにセッション記録を取ることで(これをはじめたのはロジャース)多くのことが明確になりますね。
「普遍論争 近代の源流としての」
山内 志朗 平凡社
読了(2012-09-21)
スコラ哲学というと、瑣末なことをあれこれしていたというイメージがあります。実際にそういうイメージを持っていました。漠然と、12世紀ルネッサンス以降、アリストテレスを乗り越えようという動きが漠然とあるものの、オッカムのウィリアムとトマス・アクィナスくらいしか活躍していないといったイメージを持っていました...
しかし、この本にはそのアリストテレスを乗り越えようという活動が活き活きとえがかれています。「はたして普遍は存在するのか?」という普遍論争は、「人間は歩く」のこの”人間”は存在しているのか、それとも”人間”という記号にすぎないのか、というものです。
「いやいや、”人間”は存在しない」というのは直観的すぎる解釈です。それでは、この”人間”とはなんでしょうか?
これは存在と記号をめぐる対決で、非常に高度な哲学的問題です。そして、私たちが知的な意味で暗闇だと思っていた中世にも、非常に高度な議論があったことがわかります。スコラ哲学というと「アリストテレス(とプラトン)を典拠にして、キリスト教に仕える」哲学と思っていたのですが、まったくそのようなイメージが吹き飛びました。
また、19世紀末〜20世紀初頭に発展した記号についての論考についても、1000年近くも前に、かなり近いところまで進んでいたというのも驚きでした。
「ベストセラー・ライトノベルのしくみ キャラクター小説の競争戦略」
飯田一史 青土社
読了(2012-09-20)
ライトノベルをモチーフにした、売れるラノベと売れないラノベの分析。ちなみにラノベは、他の本との圧倒的な違いとして、
・売れることが大事(メディアミックス) 文学賞もなんもない(基本的に)
・シリーズ物が基本なので、一冊で勝負でなく、シリーズ物としての展開が大事
・ビジネス展開としては、ラノベは売れるペースが早いので、ステークホルダーのキャッシュ・フロー的にはいい素材
といったことがあります。この本はビジネスという外からの視点と、様々なラノベがどうして売れたかということを分析しています。読んでて非常にワクワクしました。
#ただし、理解するにはラノベ(もしくはそれが原作のアニメ)の素養が必要です。IS、ルイズ、秀吉、の意味がわからない人はつらいかもしれません...
僕としては相当おもしろかった
「The Little Book of Talent: 52 Tips for Improving Your Skills」
Daniel Coyle Bantam
読了(2012-09-15)
よくある自己啓発本。スポーツなどの技術を鍛えたい人向きの本です。アメリカではこの手の本は多いですが、日本ではほとんどみませんね。絶対需要があると思うのですが...
ちなみに、この本は意外とちゃんとしています。半分は根拠があって、半分は無根拠といった感じです。ぺらぺらなので意外とすぐに読めます(52tipsというタイプなので、気になるとこだけ読めばいいし、ポイントは章のタイトルになってるし)
「ブレイクスルー思考―ニュー・パラダイムを創造する7原則」
ジェラルド ナドラー,日比野 省三 ダイヤモンド社
読了(2012-09-15)
思考法の本ですが、システム思考(というのか知らないけど、システム的に考える)+目的因を考えるということの2つでほぼ話はすみます。
基本的に、目的因を考えましょう。そして、どんどんと究極の目的を考えて行きましょうといった思考法です(まぁ、最終目的とまでは行きませんが)
アリストテレス主義者にはあたりまえっぽいことです^^;;
「歴史とは何か (岩波新書)」
E.H. カー 岩波書店
読了(2012-09-07)
「ブランド・リーダーシップ―「見えない企業資産」の構築」
デービッド・A. アーカー,エーリッヒ ヨアヒムスターラー ダイヤモンド社
読了(2012-09-06)
「ブランド優位の戦略―顧客を創造するBIの開発と実践」
デービッド・A. アーカー ダイヤモンド社
読了(2012-09-06)
「インタフェースデザインの心理学 ―ウェブやアプリに新たな視点をもたらす100の指針」
Susan Weinschenk オライリージャパン
読了(2012-09-05)
書いてある内容は最新のネタ満載(本当に最新)ですが、個々のネタは2ページ程度(うちのブログと同じ程度)です。そして最大の困ったことに、タイトルやサブタイトルがミスリードです。
最近の心理学TIPS100とでもいうタイトルならいいのですが...^^;;
「スピリチュアル市場の研究 ―データで読む急拡大マーケットの真実」
有元裕美子 東洋経済新報社
読了(2012-09-04)
2012年09月30日
9月の読書
posted by やまざきしんじ at 16:39| Comment(0)
| 日記
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