2012年07月01日

丸亀製麺と顕示的生産戦略



お昼に丸亀製麺行ってきました!!

ここは、様々な工程ごとに人が張り付いているので、技能の習得が簡単という特徴があります。最近の工場ではセル生産方式という逆の手法(一人が多能のスタイル)が流行っていますが、パートを多用するという外食業界ではこのような方式の理があります。


そして、見ていて思ったのですが。いや、正確にはこれまで気づかなかったのですが、ここは天ぷら系のサイドメニューが充実しているように見えます。いや、実際には他のお店と同様ですが、天ぷらのあたりに二人くらいが目の前にいて、ちょこちょこ補充をしています。つまり、ほとんどの天ぷらが揚げたてっぽいのです。

これ、一見すごく無駄ですよね。


でも、目の前で揚げたてを出されると思わずとっちゃおうを思います。いわゆる顕示的生産による消費喚起とでもいうのでしょうか?

実際に他のお客さんを見ていると、天ぷらを取る人の率は他のうどん屋よりもかなり高いように思います。つまり、バイト二人分の人件費を、天ぷらによる単価アップだけのためにかけているってことですよね??


これは丸亀製麺のあの客数だから成り立つのではないでしょうか?

つまり、客数が多い店舗でのみ成立する店舗システムです。このような”上手く行ってる店だけが取れる戦略”というのは真似するのが非常に難しい強い戦略です。いわゆる持続的競争優位を産みうる戦略です(ドリーム!!)。

たとえば、規模が大きくなることで、仕入先への交渉力を手に入れるといった戦略はある点ではどこでもできます。でも、このようなバイトで”作るのをみせびらかして”客単価を上げるというのは、上手くいってる限りにおいて成立する方法です。上手くいってない店では二人も、天ぷらのまえに立たせられませんから。かといって、天ぷらの前に立たせない限り単価アップもしません。そして、この天ぷらの前に人が立つかどうかで店舗設計(什器も)が変わってきます..



ちなみに、顕示的生産とは別の手法ですが、”上手く行ってる店だけが取れる戦略”としては最近だと、”俺のフレンチ”の事例が有名でしょうか??



こういうものを見つけることができる外食チェーンは強そうです。
posted by やまざきしんじ at 19:56| Comment(0) | メモ
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